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中学生でもわかるオブジェクト指向の基本概念

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オブジェクト指向を調べると、非常にわかりにくい説明が多く見受けられる。実際の開発現場でも、オブジェクト指向を理解せずにプログラムを書いているエンジニアが少なくない。私がJavaの開発現場で働いていたときも、経験不足や勉強不足から、オブジェクト指向を正しく理解していない大人のITエンジニアを多く見かけた。今回は、オブジェクト指向を中学生でもわかるように簡単に説明する。

目次

オブジェクト指向の基本的な考え方

まず、オブジェクト指向を中学生でもわかるように超簡単に説明すると、オブジェクト指向とは

オブジェクトを個別に作って、共通化できるところはどんどん共通化して再利用しようぜ

という考え方だ。これだけ覚えておけば基本問題ない。

オブジェクト指向で重要なポイント

オブジェクト指向では、以下のポイントが重要となる。

  • オブジェクト: 個別の実体。例えば、特定の猫や車。
  • クラス: オブジェクトの設計図。共通の属性やメソッドを持つ。
  • 継承: 共通のクラスから新しいクラスを作り、共通部分を再利用。
  • カプセル化: データを隠し、必要な部分だけを公開。
  • ポリモーフィズム: 同じ操作が異なるオブジェクトで異なる動作をする。

オブジェクト指向を猫と犬に例えてみる

ここで、オブジェクト指向を身近なものに例えてみる。理解しやすくなるはずだ。例えば、今回は動物の猫や犬を例にしてみよう。

クラスとオブジェクト

中学生でもわかるオブジェクト指向の基本概念

クラスは、物や人の設計図のようなものだ。「猫」というクラスを考えると、そのクラスには「名前」「年齢」「色」などの属性(プロパティ)や、「鳴く」「歩く」といった動作(メソッド)が含まれる。この設計図を基に作られる具体的な「もの」がオブジェクトだ。

例えば、「タマ」という名前の猫オブジェクトは、「猫」クラスから作られる。クラスはあくまで設計図なので、実際に動作するのはオブジェクトだ。家の中にいる一匹の猫「タマ」は、猫のクラスから生まれたオブジェクトだと想像してほしい。

継承

中学生でもわかるオブジェクト指向の基本概念

継承は、あるクラスが別のクラスの特徴を引き継ぐことだ。「動物」というクラスがあり、その中に「猫」や「犬」というクラスを作ることができる。「猫」や「犬」は、「動物」の特徴を引き継ぎつつ、自分独自の特徴も持つ。これにより、共通の特徴を簡単に再利用でき、コードの重複を避けられる。

例えば、「猫」と「犬」の両方に「鳴く」というメソッドがあるとする。この場合、動物のクラスで「鳴く」メソッドを定義しておけば、猫や犬のクラスはそのメソッドを引き継ぐことができる。そして、猫クラスでは「ニャー」と鳴き、犬クラスでは「ワン」と鳴くようにそれぞれの特徴を加える。

カプセル化

カプセル化は、クラスの内部のデータやメソッドを外部から直接アクセスできないようにすることだ。これにより、プログラムの一部が他の部分によって勝手に変更されるのを防ぐ。

例えば、猫の「年齢」を直接変更できないようにして、「誕生日が来たら1歳年を取る」というメソッドを使って変更するようにする。これにより、予期せぬ不具合を防げる。

別の例えも入れてみよう。例えば、ゲームを作っているとしよう。プレイヤーのスコアを直接変更できると、簡単にズルができてしまう。しかし、スコアをカプセル化して「ポイントを追加する」メソッドだけを使えば、公正な方法でしかスコアが増えないようにできる。

ポリモーフィズム

ポリモーフィズム(多態性)は、同じ名前のメソッドが、異なるクラスで異なる動作をすることだ。「鳴く」というメソッドは、「猫」クラスでは「ニャー」と鳴き、「犬」クラスでは「ワン」と鳴く。同じメソッド名でも、オブジェクトの種類によって動作が変わるので、柔軟なプログラムが書ける。

例えば、動物のリストを作って、各動物に「鳴く」メソッドを呼び出すとする。猫は「ニャー」と鳴き、犬は「ワン」と鳴く。同じ「鳴く」メソッドを呼び出しても、動物ごとに違う鳴き声が出る。

まとめ

オブジェクト指向は、現実の物事をプログラムに反映させることで、より直感的で理解しやすいコードを書く手助けをしてくれる。この基本的な概念を覚えることで、プログラミングがもっと楽しく、わかりやすくなるだろう。オブジェクト指向の考え方を学び、実際にプログラミングに取り入れることで、コードがより効率的で保守しやすくなることを実感できるはずだ。

大事なことだから最後にもう一度書いておこう。オブジェクト指向とは「オブジェクトを個別に作って、共通化できるところはどんどん共通化して再利用しようぜ」という考え方だ。これだけ覚えておけば基本問題ない。

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