企業型DCで資産形成を成功させる4つのステップ

不足の事態に備えるための計画的な資産形成とは?
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多くの企業で退職金として企業型DC(確定拠出年金)を導入している。しかし、制度の内容を理解せずに運用している人も多い。知らずに運用していると、将来の資産形成で大きな機会損失を招く可能性がある。

企業型DCは原則60歳まで引き出すことができない。つまり裏を返せば、20代、30代、40代の現役期に20〜40年という長期投資を強制的に行う制度だ。この長期投資の特性を活かし、適切な運用戦略を立てることで、将来の資産形成を大きく左右する。

目次

企業型DCの基本理解

企業型DCは、企業が毎月拠出する掛金を従業員個人の年金口座に積み立て、従業員自身が運用先を選んで資産形成を行う制度だ。加入対象は厚生年金の被保険者で70歳未満の従業員が基本となる。

企業が拠出する掛金額は社内規程で定められる。拠出された資金は本人が選んだ運用商品で積み立てられ、原則60歳まで引き出しできない

投資で負ける可能性を最小化する方法

投資で負ける可能性を著しく低くする方法は、長期積立分散投資で手数料の低い商品を選ぶことだ。定期預金だと、インフレで目減りするので愚策と言える。

実際に筆者も同じ過ちを犯していた。恥ずかしながら20代の若かりし頃は、企業型DCのことがよくわかっておらず、「今度調べよう。調べるまで定期預金に入れておこう」と、無知であった。

その後、多くの書籍で、これが愚策だったことに気づき、海外のインデックスファンドにスイッチング(入れ替え)を行って現在も淡々と積み立てている。結果、序盤の方は何度かマイナスになる局面もあったが、現段階では大きくプラスになっている。仮にS&P500の最大下落率-56.78%(リーマンショック)が起こったとしてもプラスだ。

この経験から学んだのは、アメリカや世界のインデックスファンドが良いということだ。複利で雪だるま式に増えていく。また手数料はできるだけ安い方が良い。たとえ数%の違いでも手数料も複利で雪だるま式に増えてくるからだ。

例えばアメリカ500社に投資するS&P500や全世界に投資するオールカントリーなどは長期投資にはうってつけの商品だ。

日本のインフレ認識の変化

日本は長年デフレだったのであまり意識したことがないだろうが、世界的に見たらインフレが普通。日本が異常だっただけだ。

また、デフレの時は不景気だと叫び、インフレになったら物価高で苦しいと叫んでいる。どちらにしても叫んでいるのである。それはなぜか正しい投資をしていないからだ。

例えば、インデックスファンドS&P500の場合、世界恐慌であろうが、リーマンショックであろうが、積立していれば、20〜30年で必ず戻してきたという実績がある。

過去がそうだったからといって今後もそうなるとは限らないというのはごもっともだが、逆に、過去一度も起こったことないことだけにベットするのはどうであるかを考えた方が良いだろう。

もちろん投資は自己責任であるので、好きにすれば良いが、理解してやっているのと、そうでないのでは雲泥の差がある。

実践的な運用戦略

企業型DCで成功するための実践的な戦略を紹介する。

ステップ1:長期投資の認識を持つ

企業型DCは20〜40年の長期投資だ。短期の相場変動に一喜一憂せず、長期的な視点で運用する。複利効果を最大限に活かすため、できるだけ早くから始めることが重要だ。

ステップ2:分散投資を徹底する

一つの商品に集中せず、国内外の株式、債券など複数の資産に分散投資する。これにより、リスクを軽減しながら安定したリターンを目指す。

ステップ3:低コスト商品を選択する

手数料の低いインデックスファンドを中心に運用する。年率0.1〜0.3%程度の低コスト商品を選ぶことで、長期的に大きな差が生まれる。

ステップ4:年1回「確認」するだけでよい

年に1回程度、「確認」しても良いが、基本方針は放任だ。運用商品を頻繁に入れ替える必要はない。あくまでも長期的な視点で判断する。

まとめ

企業型DCは、税制優遇を受けながら長期投資ができる強力な制度だ。適切な運用戦略を立てることで、将来の資産形成を大きく左右する。

筆者の経験からも分かるように、重要なのは制度を理解し、主体的に活用することだ。放置するのではなく、積極的に運用することで、将来の安心につながる。

IT業界で働く人にとって、技術的なスキルアップと並んで、資産形成の知識も重要なキャリアスキルの一つだ。企業型DCを活用して、将来の資産形成を成功させよう。

JUST KEEP BUYING。継続的な投資が、将来の豊かな生活につながる。

不足の事態に備えるための計画的な資産形成とは?

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